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chap3.1として、chap3から分離。

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3.1.4を3.1.3から分離・追加。こいつはおおむね終わり…のはず。


■■3.1 これがないと始まらないリポジトリの初期化(init)

コマンドのインストールが済んだだけでは、CVSを使うことはできません。CVSがファイルを保存しておく場所であるリポジトリを作成する必要があります。リポジトリを作成するには、どこに置くか決める必要があります。より具体的には、ファイルを置いて溢れないかということ(容量)と自分が書き込めるかということ(書き込み権限)について考える必要があるでしょう。

ここではテストのためにリポジトリを作るだけですので、それほど気にする必要はないとは思います。本格的に運用する場合に、十分な空き領域を確保できるディスク(ボリューム)を選ぶようにしてください。もし、たくさんのファイルをリポジトリに保管するつもりであれば、それなりの領域が必要です。複数のユーザでリポジトリを共有する場合の、そのグループに書き込み権限を発行するなどという話については第7章で詳しくお話します。ここでは自分ひとりがとりあえず書き込める場所を確保しておいてください。

■■■3.1.1 コマンドラインでリポジトリを作成する

ということで、まずリポジトリの領域を確保し、そのあとリポジトリを初期化します。リポジトリの初期化にはinitコマンドを使用します。initコマンドの書式は【図3.1.1】…なんですがこれはグローバルオプションを省略しているのでちょっと意味が取りにくいです。

【図3.1.1】 initコマンドの書式 
▼
cvs init
▲ 

initコマンドではグローバルオプション-dを使用してリポジトリを指定するのが一般的です。ですので、【図3.1.2】が一般的な使い方です。

【図3.1.2】 initコマンド一般的な使い方 
▼
cvs -d リポジトリ init
▲ 

リポジトリの指定法には、ローカル(今使ってるマシン)のリポジトリを指定する方法と遠隔(ネットワークを介した違うマシン)のリポジトリを指定する方法が複数あります。それらについては第6章で詳しく説明しますが、ここでは簡単のためというかinitコマンド自体がローカルで使うのが普通なので、ローカルなリポジトリでの場合について説明していきます。以下ではUNIX系コマンドでの作成とDOSでの作成の例を示します。

■■■■UNIX系コマンドの場合

筆者は、UNIXでは/homeを多めにとるので、/homeに置くことにしています。/usr/localなどに置く人もいるようです。リポジトリの設置場所は任意で構いませんが、ここでは、/home/cvsrootというディレクトリを作り、このディレクトリをリポジトリにすることにします。【図3.1.3】にその作業を示します。

【図3.1.3】 リポジトリの領域を作成する
▼
% su
Password: 
# mkdir/home/cvsroot
# chown mika /home/cvsroot
▲

一般的に/homeにroot権限がないと、/homeには書き込めないので、まずrootになっています【図3.1.1 1-2行目】。rootになれず/homeに書き込み権限をもたない場合には、自分の領域に~/cvsrootというように作ってください。更に【図3.1.1 4行目】では、ディレクトリの所有権設定を行っています。これは、今後rootで作業するというのは危険で、一般ユーザ(ここではmika)で行いたいという理由からです。

ということで、自分が書き込みできるように書き込み許可がちゃんと出ているかを確認しておいて下さい【図3.1.4】。もし、出ていないようでしたら、chmod u+w /home/cvsrootで書き込み許可を出しておきましょう。

ちなみに、NTFSの権限とCygwinのchmodは相性が悪くて上手くいきませんでした。cvsのコマンドもそのあたりで動作不良を起こすことがあるので、FAT領域に作るのが無難だと思います。

【図3.1.4】 リポジトリの書き込み許可チェック
▼
ls -la /home/cvsroot
total 8
drwxr-xr-x    2 mika     root         4096 Aug 19 16:13 .
drwxr-xr-x   15 root     root         4096 Aug 19 16:13 ..
▲

領域ができたらリポジトリを初期化しておきましょう【図3.1.5】。

【図3.1.5】リポジトリを作成する
▼
% cvs -d /home/cvsroot init
▲

まぁ、ここではとりあえずおまじないだと思って実行しておいてください。

■■■■DOSでの場合

どこに作るかはやはり容量と権限を考えて作ることにはなると思います。C:\home\cvsrootに作ることにします。Windows環境ではエクスプローラでフォルダを作るのが普通な気もしますが。また、WinCvsを使用する場合にはフォルダを前もって作る必要はありません。あえて、コマンドライン実行したい場合には【図3.1.6】のようにします。

【図3.1.6】 リポジトリの領域を作成する
▼
C:\> mkdir C:\home\cvsroot

▲

やはりあえて、cvs単体でコマンドライン実行したい場合には【図3.1.7】のように実行してください。パスは通っているものとします。

【図3.1.7】 リポジトリの領域を作成する
▼
C:\> cvs -d :local:C:\home\cvsroot init

▲

ここで、C:\home\cvsrootの前についている:local:はローカルのリポジトリであることを示すものです。:local:はUNIXでは省略しても問題はないのですが、MS-DOSプロンプトで実行する場合にはつけておく必要があります。これは、省略してしまうとC:の「:」が処理されて引っかかるためです。

これ以降はDOSでのコマンド実行についてはあえて書きません。基本的にパスの指定が違うだけです。実行方法についてはWinCvsのアウトプット出力を参考にして下さい。

Caution! 半角かな文字の取り扱いについて

ちなみに、UNIXを起源とするツールを使うときは、フォルダ名に空白文字や漢字を含めないようにします。特に半角かなは厳禁です。トラブルの元になります。

■■■3.1.2 WinCvsでリポジトリを作成する

WinCvsでは、メニュー[作成(Create)]→[新しいリポジトリの作成(Create a new repository)]【図3.1.8】からリポジトリを作成します。

【図3.1.8】[作成]メニューから[新しいリポジトリの作成]を選ぼう

このメニューを選ぶと表示されるダイアログ【図3.1.9】で、[全般]タブを選ぶと、

【図3.1.9】変なメッセージが出てきたなぁ

【図3.1.10】の設定画面が現れます。ここで、「CVSROOT(CVSリポジトリの場所)を入力(C)」の指定にc:\home\cvsrootを、「認証方法(A)」に、ローカルに接続されたディレクトリをそれぞれ指定してみます。このディレクトリ(フォルダ)はもちろん自分の都合の良いように変えてもらってかまいません。なお、指定されたフォルダが存在しなければ、WinCvsが作りますので、自分で用意しておく必要はありません。

【図3.1.10】この全般タブで設定すればいいんだね

「OK」ボタンをクリックすると、メッセージを表示する領域(アウトプット)に【図3.1.11】のような文字列が表示されます。これは上のDOSでの場合と同じメッセージですね。WinCvsがcvsを内部で呼び出して実行した内容が出てくるわけです。ちゃんとinitコマンドが使われているということがわかります。

【図3.1.11】アウトプットにinitコマンドが出てきたぞ
▼
cvs -d :local:C:\home\cvsroot init

*****CVS はコード 0 で終了しました*****   
▲

■■■3.1.3 管理ファイルを眺めてみる

無事に初期化が成功すると、/home/cvsrootの下にCVSROOTというディレクトリができます。ちょっと、lsで調べてみましょう【図3.1.12】。

【図3.1.12】リポジトリが初期化されているかな?
▼
% ls -a /home/cvsroot/
.  ..  CVSROOT
% ls -a /home/cvsroot/CVSROOT
.               .#notify        commitinfo     history    rcsinfo,v
.#checkoutlist  .#rcsinfo       commitinfo,v   loginfo    taginfo
.#commitinfo    .#taginfo       config         loginfo,v  taginfo,v
.#config        .#verifymsg     config,v       modules    verifymsg
.#cvswrappers   ..              cvswrappers    modules,v  verifymsg,v
.#editinfo      Emptydir        cvswrappers,v  notify
.#loginfo       checkoutlist    editinfo       notify,v
.#modules       checkoutlist,v  editinfo,v     rcsinfo
▲

CVSROOTディレクトリの中にはいろいろなファイルができていますね。これらのファイルは管理ファイルといいます。管理ファイルを設定することで、他のツールと連携したりといったことができるようになります。管理ファイルに関する詳細は、第5章を中心に説明します。

なお、Windowsでこのディレクトリを見たい場合には、通常どおりエクスプローラで眺めてみてください【図3.1.13】。含まれるファイルは【図3.1.12】と同じになっているはずです。

【図3.1.13】眺めてみるとこんな感じ

■■■3.1.4 常時使用するリポジトリの設定

また、このリポジトリを常に使用するという場合は、環境変数CVSROOT(管理ファイルの置いてあるディレクトリのことではなく、リポジトリの方を指定するためのもの)を設定しておくと便利です。CVSROOTを設定しておかないと、cvsコマンドの実行のたびに、次のように使用するリポジトリを手動で設定しなければなりません。

▼
cvs -d /home/cvsroot ...
▲

ですが、いくつかのリポジトリを使い分けている人は、いちいち指定したほうがよい場合もありますのでこれも好きずきです。

UNIXとWindowsで環境変数CVSROOTを設定するには、次のようにします。

■■■■UNIXの場合

UNIXの環境変数の設定は、以下のようにおこないます。

◎CSH系のシェルを利用している場合
▼
setenv CVSROOT /home/cvsroot
▲
◎SHシェル系のシェルを利用している場合
▼
CVSROOT=/home/cvsroot; export CVSROOT
▲

これらのどちらか適切な方を.cshrcや.profileなどの自分の初期設定ファイルに書き加えておけば、計算機の使用開始の度に設定する必要がなくなり便利でしょう。

■■■■Windowsの場合

WinCvsではメニュー[管理]→[設定]【図3.1.14】で現れるダイアログの[全般タブ]【図3.1.15】で設定しておけば、毎回それを指定してくれるようになりますのであまり気にする必要はありません。ちなみに、この[全般タブ]は上でCVSROOTの初期化に使用したタブと同じものです。使いまわしされてます。

【図3.1.14】[管理]メニューから[設定]を選ぼう

【図3.1.15】なんかどっかで見たような?

しかし、CVSを単体利用している場合には環境変数を設定する必要があります。各種バージョンの設定について以下に紹介しておきます。

■■■■■Windows 95/98の場合

AUTOEXEC.BATに次のような行を追加します。

▼
set CVSROOT=:local:c:\home\cvsroot
▲

再起動すれば有効になってるはずです。コマンドプロンプトで、

▼
C:\> echo %CVSROOT%
▲

としてみてください。設定した値が出てくれば成功です。

■■■■■Windows MEの場合

[スタート]ボタンをクリックして表示されるメニューから[ファイル名を指定して実行(R)...]を選択します【図3.1.16】。

【図3.1.16】スタートメニューでファイル名を指定して実行(R)...を選んで

ダイアログが表示されたら、[名前(O):]にmsconfigと入力し、[OK]ボタンをクリックします【図3.1.17】。

【図3.1.17】msconfigと入力する

[システム設定ユーティリティ]が起動します。はじめは[全般]シートがアクティブになっています。[環境]タブをクリックして、シートを切り替えます【図3.1.18】

【図3.1.18】こんなのが出てくるんだけど、これは放っておいて…

[環境]シートが表示され、現在定義されている環境変数とその値の一覧が表示されます。シートの下部に配置された[新規(N)]ボタンをクリックしてください【図3.1.19】。

【図3.1.19】環境タブに行って、新規ボタンを押す!

[新しい変数]を定義するウィンドウが開きます。[変数名(N):]に対してCVSROOTと、[変数の値(V):]に対して:local:C:\home\cvsrootと入力します。最後に[OK]ボタンをクリックすると、ウィンドウが閉じ[システム設定ユーティリティ]に戻ります【図3.1.20】。

【図3.1.20】で、新しい変数CVSROOTを設定し、OK!

環境変数のリストにCVSROOTが加わったことを確認して、[OK]ボタンをクリックします。

【図3.1.21】すると、できあがり〜パチパチ

これでおしまい…と、思ったら[システム設定の変更]というメッセージボックスが開きます。Windows MEでは環境変数の登録後、システムの再起動が必要です。バックグラウンドで重要な作業がおこなわれていないことを確認してください。問題なければ、[はい(Y)]ボタンをクリックします。

【図3.1.22】あ、でも、再起動必要なのね…

■■■■■Windows NT/2000/XPの場合

コントロールパネルからシステムの環境変数設定を選び、設定します。XPでの設定例を【図3.1.23】〜【図3.1.28】に示します。

【図3.1.23】マイコンピュータのプロパティを選ぶと

【図3.1.24】こんなのが出てくるんだけど、これは放っておいて

【図3.1.25】詳細設定タブに行って環境変数ボタンを押す!

【図3.1.26】と環境変数の編集画面になるので新規ボタンを押す!

【図3.1.27】で新しいユーザ変数CVSROOTを新しく作ってOK!

【図3.1.28】すると出来上がり〜パチパチ